【会議デザイン】成果の出る会議のポイント 〜劇的に良くなる!事前設計4項目「OARR」〜

会議術

会議を開催するときにまず意識したい4ポイントをご紹介します。こちらをおさえるだけで、会議の質がグッと上がると思います!

4項目の頭文字をとって「OARR」(オール)と呼んでます。

Outcome(アウトカム)

Outcome

結果,成果

研究社 新英和中辞典

辞書では上記のような意味になります。「結果」というと、どのような会議を実施しても出てくる結果は存在しますが、ここでは

望ましい・目指したい成果・状態

と定義したいと思います。

Outcome設定のポイント

今回ご紹介する4つのポイントの中でも最重要項目であり、会議の軸となる設定項目です。

  • なぜこの会議を行うのか
  • 会議が終わったあとにOutcome達成できたと感じられるためにはどのような準備や議事進行が必要か

等、Outcomeを中心に会議全体をデザインしていくことになります。

会議全体のOutcome設定と、下記Agenda単位でのOutcome設定の両方の粒度で設定できると尚よいです。

スポット開催の大きな会議案件では、依頼者とともにOutcomeの設定に何時間もかける場合があります。組織課題、なぜ今回の会議を招集するのかなどを深堀りしていき、その時点での組織の状態、与えられるリソース(予算・時間など)に応じた到達可能~少しチャレンジングなレベルのOutcomeを設定します。

Agenda(アジェンダ)

Agenda

協議事項,議事日程; 予定表

研究社 新英和中辞典

辞書のとおりですが、会議デザインとしては、X月Y日 HH:MM時 – HH:MM時 という全体日程だけではなく、各議事について

  • Outcome(この議事が終わるときにどういう成果・状態を得たいのか)
  • 目的(例:「共有」「相談・議論」「決議」)
  • 所要時間
  • 優先度

を少なくとも各府議者が明確にするようにしましょう。

Agenda設定のポイント

基本的には優先度の順番で議論を行うのが良いと思います。前の議題の時間が延びてしまうことで優先度の高い議題が時間切れで議論しきれない事態などは避けたいためです。

もしくは、共有事項などで優先度もそこまで高くないものはコンパクトな最小時間で先に終わらせ、残りの会議時間をすべて使って議論を深める方法もあります。このあたりは全体のバランスをみてファシリテーターが参加者と相談しながら設計していきます。

そしてファシリテーターは進行中、各議事が終わる際、もしくは会議全体が終わるときに、上記がそれぞれ達成されているか、守られているかを注視し、必要に応じた促しや介入を行うことが大事です。例えば以下のような発言です。

『付議者』さんは付議目的を達成できましたか?

本日は『共有』とのことでしたが色んなご意見がでて議論が深まっているようです。もう少し時間を取って続けてよろしいですか?

それとも一旦区切り改めますか?

本件、『決議』をしなければなりませんが、そろそろできそうですか?

予定の時間を過ぎております。本日はこの後のアジェンダも詰まっておりますので、改めて次回続きを行うか、別途場を持つかなど会議後のアクションを決めましょう

Role(ロール)

Role

(俳優の)役、役割、任務、役目、本務

研究社 新英和中辞典

少し聞きなれない単語かもしれませんが、ゲーム「ドラゴンクエスト」などに代表される「ロールプレイングゲーム」のロール(Role)です。

ドラゴンクエストでは、『勇者』のロールを担う主人公が『魔王を倒す』等の任務を持って冒険の旅を続けていきます。一人では成しえない困難な役目を果たすために、必要に応じて仲間をつのり、仲間それぞれが適材適所で役目を分担しつつ、最終目的達成を目指します。

会議参加者にもそれぞれのロールがあります。これらを明確にして、各参加者それぞれの役割を全うすることで会議をスムーズにとりおこなうことができるのです。

Role設定のポイント

ロール設定のポイントは、肩書だけでなく、任務、役目に相当する部分まで明確にすることです。

  • 参加者
    • A部長
    • B課長
    • Cさん
    • Dさん
    • Eさん

上記では、部長、課長の肩書のある方が参加することはわかりますが、それぞれがどんなロールを果たすのか明確ではなく、責任や期待される立場があいまいなため、会議の準備や本番進行がうまくいかない可能性があります。

日々の会議でどの程度まで具体化するかは程度によりますが、例えば以下のように設定することが可能です。

  • Role
    • A部長:最終決裁者として採用・不採用の判断を会議内で行う
    • B課長:会議内で決裁を完了できるよう、部長のサポートを行ったり、事前に課内メンバーに必要な指示や情報提示を行う
    • Cさん:○○の実務経験者として該当領域の情報分析、会議内のアドバイスを行う
    • Dさん:付議者として必要な資料情報の準備を行う
    • Eさん:新規メンバーとして既存のしがらみや発想にとらわれない客観的な意見を述べる

このように肩書だけでなく、任務、役目に相当する部分まで明確に設定できると、
A部長は結論を先延ばしにせず真剣に検討してくれたり、
Bさんは課内の協力を促してくれたり、
Cさんが必要に応じてさらに詳しい人を連れてきてくれたり、
Dさんは付議者としての責任明確化と他の協力を仰ぎやすくなったり、
Eさんは臆することなく発言してくれたり、、
それぞれのロールが自覚を持て、会議議の事前、本番、事後においてすべてが促進(ファシリテート)されます。

会議に召集されて、「私、なんで呼ばれたんだっけ?」「私はこの会議に出る意味はあるのだろうか?」などという傍観者を防ぐこともできますし、改めて会議招集メンバーを見直すこともできるでしょう。

Rule(ルール)

Rule

(社会・会などで秩序・機能を維持するため相互に守るべき)規則、規定、ルール、規則、(科学・芸術上の)法則、方式、(数学上の)規則、解法、常習、習慣

研究社 新英和中辞典

こちら「ルール」です。会議の規模や重要度、組織の成熟度などにより、適切な設定の度合いは様々です。

Rule設定のポイント

例えば数名規模のチーム定例会議、時間内に議論が終わらないことが度々課題になるという会であれば、

  • 開始時間通りに集合厳守
  • 各アジェンダの付議時間を設定し守れるよう皆で努力する
  • 全体終了5分前に結論再確認とネクストアクションを決める

といったような会議進行、時間管理を強く意識した設定も有効かもしれません。

私コウヘイが全国の新任サービスマネージャー100名規模の対話会ファシリテーターを依頼された際は、『新任者自身に考えさせ、不安も抱負も自由に発露してほしい』という狙いの場であったため、

(見学臨席時の)エグゼクティブからの発言・介入禁止

というルールを事前に設定させてもらい、会冒頭に周知宣言させてもらいました。

これにより新任マネージャーの発言を促す効果があったとおもいますし、事実、当日の場でエグゼクティブが発言・介入したそうになる瞬間もあったのですが、このルールを盾に、この場を参加者とファシリテーターに委ねていただけるよう促すことができました。

その会議のOutcome達成を促す、参加者、オブザーバーまでを考慮した適切なRule設定ができるとよいと思います。

また、表現の問題ですが、「○○するべからず」という”べからず集”よりは「○○しましょう!」という行動奨励のほうがポジティブに受け入れられると思います。

まとめ

上記4つをまとめます。

会議設計のポイント「OARR

  • Outcome:望ましい・目指したい成果・状態
    • Agenda:協議事項(各事項の目的・優先度・順番・所要時間付き)
    • Role:肩書だけでなく、任務、役目に相当する部分まで明確にする
    • Rule:参加者、オブザーバーまでを考慮した適切なルール設定

繰り返しになりますが、Outcomeの設定が軸となり、その達成を促進するためのAgenda,Role,Rule設定があるという順番で考えていくのがポイントです!
Outcome設定が不明確で軸のない会議設定は、実施すること、参加することが目的化しかねない生産性の低い会議になりがちです。

毎週行うというルールだけが設定されていて、アウトカムもアジェンダもよくわからない…

あの人なんで居るのか、私なんで呼ばれたのか解らない…

なんて会議は危険です。OARRをしっかりと見直していきましょう!

OARRの効果最大化のコツ

最後に、OARR(オール)の効果を最大化するコツをお伝えします。ずばり

自分事化

です。

会議招集者本人がOARR作成・意識するだけでなく、参加者にも会議前招集呼びかけ時や会議冒頭に共有・合意することで、全員が自分事化し、会議をOutcomeに導く役割を担ってもらうことが重要です。

船と、漕ぐためのオールをイメージしてみてください。

船頭さん(会議ファシリテーター)が頑張っていて、他の乗組員はお客さんの状態


ガイドもついてはいるが、乗員全員がオールをもち、目的地に全員で無事到達できるよう頑張っている状態

ぜひ、困難な状況、Outcomeの要求が高い会議であるほど、事前のOARR設計、そしてそれを参加者全員で共有・合意してから進めていくことをおススメします。

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